外反母趾の記事【外反母趾という病気の正体と対策法】の投稿後、
『扁平足とどう違うの?』
というご質問を頂きましたので、本記事は偏平足についてご説明いたします。
扁平足は、土踏まずの部分である足の内側のアーチが完全にまたは部分的に崩れて、足全体が地面に接触する状態を指します。
大人の扁平足の原因として一番に挙げられるのは筋力の低下です。
※小さな子供は足の裏の脂肪が厚いので土踏まずが未発達
しかし、扁平足に悩んでいる方はあまり多くないと思います。
なぜなら、扁平足が直接的な痛みを伴わない場合が多いからです。
では、扁平足を放置して良いのでしょうか?
その答えは『NO』です。
痛みがなければ無害にも思えますが、実は様々な危険性が潜んでいるのです。
扁平足の危険性
扁平足が引き起こす一番の問題は、体のバランスに影響を及ぼすことです。
足は私たちの体を支え、バランスを保つための基盤です。
正常な足のアーチは、地面からの衝撃を吸収し、起立時や走行時のバランスを保つ役割を果たしています。
しかし、扁平足の場合、このアーチが機能しなくなり衝撃吸収能力が低下します。
その結果、体に余計な負担がかかり、以下のような症状を引き起こす可能性があります。
- 足や足首の痛み
扁平足は足のアーチが不十分なため、足の裏や足首、かかとなどに負担がかかりやすくなります。
そのため、長時間の起立や歩行で痛みや疲労感が生じやすくなります。
特に足の裏に負担がかかり、足底筋膜炎になりやすい傾向があります。
- 外反母趾
足のアーチが崩れていると、骨の配列が崩れる外反母趾につながりやすくなります。 - 膝や腰の不調
扁平足の場合、衝撃吸収能力が低下しているため、地面からの衝撃が膝や腰に蓄積します。
結果として、長時間の歩行や運動時に膝や腰の痛みが現れることがあります。 - 足首の捻挫のリスク
扁平足は足首の安定性を低下させるため、足首の捻挫のリスクが高まります。
特にスポーツや運動時には注意が必要です。 - 姿勢の変化
本来地面につかない『土踏まず』が地面についているということは、体重のバランスを保つために無意識的に姿勢を調整している可能性があります。
その結果、通常とは異なる不良姿勢になっていることがあります。
衝撃吸収の構造は首と同じ?
ストレートネックという症状を知っていますか?
首の骨(頸椎)は元々緩やかにカーブをしていますが、デスクワークなどで首回りの筋肉のバランスが崩れて、骨の配列がまっすぐになってしまっている状態のことを言います。
頸椎の緩やかなカーブは衝撃吸収のための構造なのですが、そのバランスが崩れて負担が増えた結果、肩こりや頭痛になることがあります。
そして、整形外科などで『ストレートネック』が原因だと言われてしまうのです。
また、緩やかなカーブが衝撃を吸収しているのは首だけではなく腰も同様です。
骨格に存在するカーブ(アーチ)は衝撃吸収のためのものということです。
扁平足を放置させない方法は以下の通りです。
また、これは外反母趾の予防方法でもあります。
- 適切な靴を選ぶ
足に合った適切なサイズの靴を履くことが最も重要です。
靴を選ぶポイントは、
・つま先に余裕がある
・足の甲と、かかとが固定されている
・クッション性がある
などの項目を満たしている必要があります。
また、土踏まずが盛り上がり、足の裏のアーチが保たれているのが理想的です。 - インソールを入れる
足の裏のアーチを保持させるには、インソールを使用するのが有効です。 - 足指・足裏トレーニング
足の指(特に親指)や足の裏の筋肉を使うことにより、足の裏のアーチを改善します。
【タオルギャザー】
①縦長のタオルを広げ、椅子に座ってタオルの端を足で踏みます。
②踵をつけたまま、足の指でタオルを手前に手繰り寄せます。
扁平足は、それ自体で症状を引き起こす場合と引き起こさない場合があります。
しかし、扁平足がいつの間にか他の体の部位にストレスをかけている可能性があるのも事実です。
扁平足への対処が、今起きている体の不調を改善させる鍵になるかもしれませんね。
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