近年、ストレス社会と言われる現代において、心とカラダの健康を保つことがとても重要です。
そこで、誰でも簡単にできる【深呼吸】はいかがでしょうか?
深呼吸は、私たちの日常生活に取り入れることができる簡単で効果的な健康法のひとつです。
まず、深呼吸が身体にもたらす効果を見ていきましょう。
- 自律神経のバランスを整える
深呼吸は、自律神経である交感神経と副交感神経のバランスを整えます。
交感神経とは、活動・緊張・ストレスといった状態にある時、特に昼間に優位になります。
一方、副交感神経は休息やリラックス状態にある時、特に夜間や睡眠中に優位になります。
深呼吸を行うと、呼吸時に使われる横隔膜が大きく動きますが、この横隔膜には自律神経が密集しているため、自律神経が刺激されることで副交感神経が活性化します。
結果として、副交感神経が優位となり心を落ち着かせることに繋がります。 - リフレッシュする
深呼吸によって酸素が脳に十分に供給され、集中力が向上して頭がスッキリします。
ストレスを感じたり、疲れたときに試してみると効果を実感できるでしょう。
また、脳波にも変化があります。
落ち着いている状態のときに出るα(アルファー)波がよく出るようになり、集中力の向上にも繋がります。 - 血圧と脈拍の安定
深呼吸により、血圧を下げる物質(プロスタグランジン)が多く分泌され、血圧が低下します。
また、ドキドキするような場面でも深呼吸をすることによって、興奮状態である交感神経からリラックスモードの副交感神経へと切り替わり、脈拍を落ち着かせることができます。 - リラックスできる
自律神経の働きを整えることで、ストレスや緊張を緩和します。
これにより、リラックス効果が得られて精神的な安定をもたらすことができます。
また、リラックスしている状態は副交感神経が優位となり、腸のぜん動運動が促進されて腸内環境にも良い影響があります。 - 冷え性の改善
深呼吸をすることで、一度の呼吸で取り込める酸素の量が増えます。
これにより、酸素と二酸化炭素の交換が多くできるようになり、全身の血液循環が向上します。
そして、血液の循環が良くなると新陳代謝が促進され、冷え性の改善が期待できます。 - 免疫力の向上
免疫とは、細菌やウイルスなどの侵入から身体を守る仕組みのことです。
免疫力が低下すると、感染症や風邪にかかりやすくなります。
深呼吸は副交感神経を優位にさせますが、その状態の時にリンパ球が活性化されます。
免疫細胞の中でもリンパ球はウイルスやガン細胞と戦う力が強く、リンパ球が活性化されると免疫機能は高まります。
深呼吸により一度の呼吸で多くの酸素を取り込み、血液の流れが向上し、免疫細胞の働きも活性化されるため、全身に酸素と栄養素が運ばれて、体内の細胞は元気な状態が保たれることになります。
次に、簡単にできる深呼吸の方法をお伝えします。
- まずはリラックスした姿勢をとります。
あおむけが理想ですが、座った姿勢でも大丈夫です。
あおむけでは、脚を肩幅に開き、両手をおへその下あたりに当てます。
座った姿勢の場合、猫背にならず、背もたれに寄りかかるなどをして良い姿勢になりましょう。
お腹から空気を押し出すようにしながら3秒かけて口から息を深く吐きます。
自分が一番リラックスできる姿勢を選んでください。 - 鼻からゆっくりと息を吸い込みます。(目安:3秒間)
このとき、お腹が膨らむように意識してください。
また、横隔膜が下がるのも感じます。 - 息を吸い込んだら、口からゆっくりと息を吐き出します。
吐く息の回数は、吸った息の2倍程度を目安にしてください。(目安:6秒間) - 息を吐き切った後に1秒間息を止めることも効果的です。
ただし、無理をする必要はありません。 - この深呼吸を繰り返し行います。
5~6回行うと1分で完了しますので、1日に複数回行うのがおすすめです。
深呼吸を行う際のポイントとして、無理をせず自分のペースで行うことが大切です。
さらに効果を高めたい場合は、次のような方法もおすすめです。
- ゆったりとした音楽を聞きながら行うとリラックス効果が高まり、より深い呼吸ができるようになります。
- リラックス効果や精神的な安定が得られるアロマオイルを使用すると、より効果的なリラックスが期待できます。
- 自然の中で深呼吸を行うことで、新鮮な空気を取り入れることができ、リフレッシュ効果が高まります。
深呼吸は簡単に取り組める健康法です。
この機会にぜひ試してください。
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